参照: 環境省『ペット動物販売業者用説明マニュアル』「動物の特性と飼養方法」 より
鳥の飼育について
飼育環境
鳥にとって有効で快適なスペースを用意することが、よい飼育環境をつくりだします。鳥が隠れられて休める安全な場所や、安心して止まれる止まり木、清潔な餌や水と容器、種によっては遊び道具を鳥かごや禽舎に用意するのが理想的です。飼われる鳥にとって、そうした飼育環境と同じ、あるいはそれ以上に大切なのは、飼い主、すなわち実際に世話をしてくれる人という環境です。飼う人が小学生のお子さんか、時間に余裕のあるお年寄りか、初心者か経験者かなど、まず世話をする人にあった鳥を飼うことをお勧めします。
換 気
鳥の健康のために新鮮な空気を入れ替えます。窓や戸を細めに開けっぱなしにすると隙間を通る流れ風ができ、かえって風邪を引かせる恐れがあります。冬の寒い日などは空気の温まった午前10~11時ころに、短時間窓を大きく開けて換気をするとよいでしょう。屋外の禽舎なら通風のよい場所と風の通らない場所を作り、鳥自身が居場所を選べるようにします。
採 光
鳥の成長や健康のために日光浴も大事です。1日15分間でも日光にあたることで、ビタミンDの形成を促し、成長を促進します。夏の強い日光の直射にあうと日射病にかかることもあり、夏なら朝のうちに日光浴をさせるなど、季節により工夫が必要です。大きな鳥かごや禽舎なら日の当たる場所と当たらない場所を作り、鳥自身が好きな時間に日光浴ができるようにするとよいでしょう。
温度・湿度
気温が高すぎたり、低すぎたり、風通しが悪く蒸れてしまわないようにすることが大事です。飼い主と同じ空間で飼う場合は、人の快適な気温、湿度で飼えば問題ありません。留守にする時間には、高温あるいは低温にならないよう鳥かごの置き場所などの工夫が必要です。最近ではエアコンで鳥にも快適な気温、湿度をつくりだすことができるようになりました。
禽 舎
鳥をもっとのびのびと飼うことを実現してくれるのが禽舎です。禽舎はふつう金網の日差しの差し込む方向が南向きか東向きに建てます。全体が屋根に覆われた屋内式、半分が屋根に覆われた半露天式、天井全体が金網で屋根のない露天式があります。雨の多い日本では半露天式が鳥の健康のためによいでしょう。禽舎も飼う鳥の種類により、構造や材質が異なります。木を齧(かじ)るインコやオウムの禽舎は太めの金網を使い、骨組みも鉄など金属製が理想です。水鳥の禽舎は池が必要ですし、キジ類だったら砂あびのできる床が必要です。屋外の禽舎の鳥は犬や猫、あるいはイタチなどに襲われることがあります。土台の強度、金網の網目の大きさ、扉の構造など、害獣が侵入しないよう頑丈につくることが肝心です。。
鳥かご
鑑賞用、繁殖目的、鳴き声を楽しむなど、鳥を飼う目的により鳥かごも様々な種類があります。材質もいろいろなものが使われ、竹、木、金属などのほか最近ではプラスチック製のものも作られています。金属製の角型や丸型のかごは鑑賞用に向いています。オウム類は嘴の力が強いので、太い丈夫な金属製のかごで飼います。ウグイスなどの声を楽しむために、日本では昔から竹かごが使われてきました。庭(にわ)箱(こ)は木製の箱状のかごで、繁殖用に適しています。
掃 除
鳥かごや容器は常に清潔にしておくことが、大事です。日頃は汚れが目立つところなどをまめに掃除し、月1回くらい全体の大掃除をするのがよいでしょう。たとえば、ペアのブンチョウだったら1週間に1~2回、かごの床の新聞紙をとりかえ、月に1~2回天気のよい日を選び、かご、止まり木、餌入れなど全部を水洗いし、日に干して大掃除をします。
衛 生
普段から掃除をまめにして、飼育環境の清潔さを保つことが、鳥を健康に飼うことの第一歩です。鳥かごや餌入れなどに熱湯をかけてから洗って日に干すことで、細菌や寄生虫を駆除できます。薬剤での消毒に比べ、日光や熱湯消毒は鳥にも人にも安全な消毒方法です。ただし、病気や寄生虫の種類や発生状況によっては、薬剤を使った消毒も必要になることがあります。
飼 料
鳥の種類により与える餌の種類や量は決まっています。まき餌鳥に与える穀類、すり餌鳥に与えるすり餌、養鶏用の配合飼料、ハト用配合飼料、猛禽用の肉や魚、それに昆虫、菜、ボレー粉(カキ殻:着色していないもの)など鳥の種類や状況によりいろいろな餌を使用します。餌は常に毎日新鮮なものが食べられるようにすることが大事です。殻つきのアワやヒエでは殻だけが残っていることがありますから、毎日確認します。自動給餌器などを使うときは、残りの量の確認を怠らず、餌の清潔さを保つことが大事です。
水
飲水は毎日新しく取り替え、いつでも新鮮な水を飲めるようにしてください。自動給水器を使うときは残りの量の確認を怠らず、容器に水あかなどが出ないようこまめな管理をしてください。水浴びの好きな鳥では水浴び用の水も用意しますが、狭いかごでは周りを濡らしてしまうので、天気のよい日などに時間を決めて水浴びをさせてもよいでしょう。
換 気
鳥の健康のために新鮮な空気を入れ替えます。窓や戸を細めに開けっぱなしにすると隙間を通る流れ風ができ、かえって風邪を引かせる恐れがあります。冬の寒い日などは空気の温まった午前10~11時ころに、短時間窓を大きく開けて換気をするとよいでしょう。屋外の禽舎なら通風のよい場所と風の通らない場所を作り、鳥自身が居場所を選べるようにします。
飼育について、より詳細な情報をお求めの方
より詳細な情報をご覧になりたい方は、下記のPDFファイルをご参照下さい。
※上記の記載は、下記PDFファイルの抜粋になります。
環境省 『ペット動物販売業者用説明マニュアル』「動物の特性と飼養方法」 より |

哺乳類・ 鳥類・ 爬虫類 |
pdfファイルをご覧になるには、adobeリーダーが必要です。
adobeリーダーのダウンロードはこちらから→ |
 |
|